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サイカの農園日誌~“夏のデザート”じゃない!?~

皆さんこんにちは

株式会社C.サイカの更新担当の中西です。

 

~“夏のデザート”じゃない!?~

 

スーパーにずらっと並んだスイカを見て、
「夏といえばコレだよな〜!」と思ってくださる方も多いと思います。

でも、農家側から見るとスイカは

「一年かけて準備して、ようやく勝負できる作物」

なんです。

今回は、スイカ1玉が皆さんの手元に届くまでの一年の流れと、
その裏側にある私たち農家の想いを、少し深くお話してみます✨


1. スイカ農家の一年は、夏が終わった瞬間からまた始まる♻️

スイカといえば真夏のイメージですが、
農家の仕事は夏だけではありません。

◆ 収穫後すぐに「来年の準備」がスタート

夏の収穫が終わった畑には、
ツルや葉、根の残骸がたくさん残っています。

ここで大切なのが「後片付け」と「土づくり」

  • ツルや残渣をきちんとすき込み、病気の原因を残さない

  • 堆肥や有機質肥料を入れて、土に“ごはん”をあげる

  • pHや栄養バランスをチェックして、次の作付けに備える

土は、一年で急に良くなったり悪くなったりするものではありません。
**毎年少しずつ“育てていくもの”**なんです

「今年のスイカの味はどうだったか?」
「甘さやシャリ感に満足できたか?」

その答えを、次のシーズンの土づくりにちゃんと反映させていきます。


2. タネまき〜苗づくりは“繊細な赤ちゃん育て”

スイカは、いきなり畑にタネをばらまくわけではなく、
まずはハウスや育苗トレーで苗づくりから始まります。

◆ タネをまく日を決めるのは「逆算のプロ」

  • いつから出荷を始めたいか

  • どの時期に一番おいしいピークを合わせたいか

  • 気候の傾向(年によって暖冬・冷夏など)

ここから逆算して、

「タネまきはこの週、定植はこのタイミング…」

と決めていきます。

スイカは「気温」と「日照時間」に敏感な作物。
タネまきの数日違いが、収穫時期や出来栄えに大きく影響することもあるので、
この段階からすでに“勝負”は始まっています

◆ 発芽〜苗管理は、とにかく目が離せない

タネをまき、水をあげ、
数日後にふっくらと芽が出てくる瞬間は何度見ても感動です✨

でも、そこからが本番。

  • 日差しが強すぎないか

  • 夜の冷え込みで弱っていないか

  • 水をやりすぎて根腐れしていないか

毎日、葉の色や伸び具合を見ながら、
「植物と会話する」ような気持ちで管理していきます

苗がひょろひょろしていると、
あとで風に倒されやすくなったり、
実をつける力が弱くなったりします。

苗づくりの時点で、

「この子たちはいいスイカをつけてくれそうだな」

という感覚が、だいたい分かるようになってくるんです


3. 定植(畑に植え付け)からが、“自然とのガチ勝負”️

しっかりした苗に育ったら、いよいよ畑へ。
ここからは、天気とのにらめっこが続きます。

◆ 植える日は「天気予報と相談」

  • 風が強い日は苗が痛みやすい

  • 急な冷え込みが来ると、根がなじむ前に弱る

  • 雨続きの前後は、土が締まりすぎて根張りが悪くなる

そんなリスクを考えながら、
「今日しかない!」というタイミングを選んで植え付けます

一列ずつ、一本一本、

  • 根鉢(ねばち)の崩れ具合

  • 深さ・向き

  • 周りの土との密着

を確かめながら植えていく作業は、
地味だけどものすごく大事な工程です。

◆ ツルが伸び始めると、畑が一気に“スイカ畑”になる

定植からしばらくすると、

  • ツルがぐんぐん伸びて

  • 葉が一面に広がり

  • 畑が緑のじゅうたんのようになります

この景色は、何回見てもワクワクします

でも、その裏では

  • 雑草との戦い

  • 病気(つる割れ病など)の予防

  • 土の乾き具合を見ながらのかん水(水やり)

など、細かい管理が続いています。


4. 受粉・玉つくりは「スイカづくりの心臓部」

スイカづくりの中で、
特に神経を使うのが**「受粉」と「玉数の調整」**です。

◆ 花が咲いた瞬間から、時計が動き始める⏰

スイカには、雄花と雌花があります。
雌花の根元には、ちっちゃなスイカの赤ちゃんのようなふくらみがついています

  • 自然のミツバチなどに任せる方法

  • 農家が一つ一つ手で受粉する方法

いろいろありますが、どちらにしても
**「このタイミングでしっかり受粉してもらう」**ことが大事。

受粉がうまくいかなければ、
いびつな形になったり、途中で落ちてしまったりします。

◆ 玉数の調整=「どの子に全力で栄養を送るか」問題

ツルが元気だと、たくさん実をつけようとしますが、
全部を育てると一玉一玉が小さくなったり、甘さが乗りにくくなります。

そこで私たちは、

  • ツルの太さ・葉の枚数・株の勢い

  • 受粉したタイミング

を見ながら、

「この株では何玉まで育てるか」
「この玉を残して、この玉は小さいうちに落とすか」

を決めていきます。

これは本当に悩ましい作業ですが、
**“残した玉を最高においしくするための決断”**でもあります✨


5. 甘さとシャリ感は“水と光とタイミング”で決まる

スイカといえば、
やっぱり**「甘さ」と「シャリシャリ感」**ですよね

この二つを決めているのは、

  • 日照(光)

  • 水分

  • 土の栄養

  • 収穫のタイミング

のバランスです。

◆ 水は「やりすぎてもダメ、足りなくてもダメ」

  • 玉が太る時期はある程度水が必要

  • でも、収穫前に水をやりすぎると味がぼやける

という難しさがあります。

特に、
収穫前の数日の天候で味が変わることもあるくらい繊細です。

「今週は雨がちだから、水は控えよう」
「日差しが強くて乾きすぎているから、夕方に少しだけかけよう」

こんな判断を、毎日空と畑を見ながら決めていきます

◆ 収穫のタイミングは、“カレンダー+勘+経験値”

スイカは、

  • 受粉した日

  • その後の積算温度

などから「だいたい〇日後くらいが収穫適期」と目安があります。

でも実際には、

  • 玉の大きさ

  • ツルの色・巻きひげの枯れ具合

  • 叩いたときの音(コンコン or ポンポン)

などを総合して、

「今日が一番おいしいはずだ」

という日を選んで収穫します✂️

ここは数字だけでは決めきれない、
農家の“勘”と“経験”が一番問われるところです。


6. 収穫〜出荷は、時間との勝負⏱️

収穫期の畑は、まさに戦場です(笑)

  • 朝早くからひたすら収穫

  • 軽トラやコンテナに積み込み

  • 選別・箱詰め

  • 出荷トラックに積み込み

一連の流れを、
スイカが傷まないうちに、スピーディーに行う必要があります。

◆ 一玉一玉「顔」を見ながら選別します

  • 外観(形・色・傷の有無)

  • 重さ

  • ツルの付き方

などをチェックしながら、
出荷先(市場・直売所・贈答用・家庭用)別に選別します。

最高の出来の子は「お中元・贈答用」へ
形に少し個性がある子は「お得用」「家庭用」として出すこともあります。

どの子にも、それぞれ活躍の場を用意してあげたいというのが、農家の本音です


7. スイカ農家から伝えたい「おいしい食べ方と保存のコツ」

せっかくなので、農家目線の小ネタも少し。

◆ 食べる少し前に“冷やす”のがポイント❄️

スイカは、
あまりキンキンに冷やしすぎると甘さを感じにくくなります。

  • 丸ごとの場合 → 食べる2〜3時間前に冷蔵庫へ

  • カットした場合 → ラップ or 密閉容器に入れて冷蔵庫へ

「キンキン手前のひんやり」が、実は一番甘さを感じやすいです

◆ 塩をひとつまみ?実は理にかなってます

「スイカに塩」は賛否ありますが(笑)
塩を少しだけふると、味のコントラストで甘さを強く感じられるんです。

  • ほんのひとつまみ

  • かけすぎるとしょっぱくなるので注意

お好みですが、
「ちょっと試してみようかな」という方はぜひ


8. まとめ:1玉のスイカに、“一年分のドラマ”が詰まっています

ここまで読んでいただきありがとうございます✨

  • 土づくり

  • 苗づくり

  • 定植

  • ツル・葉の管理

  • 受粉・玉つくり

  • 水と光のバランス

  • 収穫・選別・出荷

スイカ1玉が食卓にのぼるまでには、
本当にたくさんの工程と、
農家の“ドキドキ・ワクワク・ハラハラ”が詰まっています。

「今年のスイカ、おいしいね!」
「ここのスイカじゃないとダメなんだよね」

そんな一言が、
夏の疲れた体も心も、全部報われるような気持ちにしてくれます

この夏、もしスイカを食べる機会があったら、
ふと「どんな畑から来たんだろう?」と想像してもらえたら嬉しいです。

そしていつか、
「スイカ狩り」や「農園見学」にも遊びに来てくださいね✨
畑で食べるもぎたてスイカの味は、きっと忘れられない思い出になりますよ

 

 

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