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サイカの農園日誌~喜び~

皆さんこんにちは

株式会社C.サイカの更新担当の中西です。

 

~喜び~

 

朝露に濡れた畑。鳥の声が響く静かな空気の中、今日も土と向き合う。
農家の一日は、自然のリズムに沿って始まり、作物の成長とともに過ぎていきます。

派手さや注目とは無縁でも、その中には、かけがえのない喜びがたくさん詰まっています。
今回は「農家にとっての喜びとは何か」を、日々の営みの中から深く掘り下げてご紹介します。


1. 「芽が出た」その瞬間に感じる命の奇跡

小さな種が、数日後には地表を押し上げ、かわいい芽を見せてくれる――
それだけで、言葉にならない感動と希望が湧いてきます。

喜びの一例:

  • 予想より早く芽が出て、自然の力に驚かされる

  • 双葉が開いたときの愛おしさ

  • 「今年もこの作物が始まった」と季節を感じる

作物の芽生えは、農家にとって**“また一年が始まる”合図**でもあります。


2. 土に触れ、自然と調和する“生きている実感”

農作業は、天気・湿度・虫・雑草など、毎日が変化の連続。
それでも、**自然と対話するように手を動かすことで、“生きている実感”**が深まります。

作業の中で感じる幸せ:

  • 素手で土を触る心地よさ

  • 苗に水をやるときの“ありがとう”の気持ち

  • 雨の後、作物がイキイキしている姿を見つけたとき

農家は「自然と戦う」のではなく、「自然と共に生きる」という感覚を日々体感しています。


3. 収穫の瞬間に広がる“喜びと達成感”

収穫は、努力と時間が実る瞬間。
果実がきれいに色づいていたとき、重みのある実を手に取ったときの感動は、言葉では尽くせません。

嬉しい場面:

  • 初めて育てた野菜が予想以上に立派に育った

  • 「今年は出来がいいな」と家族や仲間と喜び合う

  • トラックに収穫物を積むときの達成感

土の中にあった時間を、自分の手で掘り出す喜びこそが、農家の原動力です。


4. 食べる人からの「おいしかった」の一言が宝物

農作物は、“食べる人の口に届いてこそ完成”します。
直売所やマルシェ、定期便で届いた野菜を受け取ったお客様からの感想は、何よりの励みです。

よく聞く声:

  • 「このトマト、子どもが夢中で食べました」

  • 「昔食べた味を思い出しました」

  • 「安心して食べられるから、またお願いしたい」

誰かの暮らしを支え、記憶に残る野菜を届けられること。それが農家としての誇りです。


5. 世代を超えて“つながり”が育まれる仕事

農業は、土地、家族、地域との関係が深い職業です。
子どもに苗の植え方を教えたり、ご近所と収穫を分かち合ったり――そうした人の絆を育てる時間も、農家ならではの魅力です。

こんな幸せも:

  • 孫が収穫を手伝いに来て「楽しい!」と目を輝かせる

  • 昔ながらの栽培方法を次世代に伝える役割

  • 地元の学校と連携した“食育”活動

農業は、命だけでなく“文化”や“記憶”も受け継いでいく仕事なのです。


農家の喜びは、“自然の中で生き、誰かの暮らしを支えること”

農家の喜びは、土と向き合い、手間を惜しまず、収穫の感動を味わい、誰かの「おいしい」につながっていくこと。
そこには、静かで、深く、誇らしい幸せがあります。

自然に寄り添いながら生きる。その豊かさと意味を、農業は私たちに教えてくれるのです